electrodeposition

Al の電析は、Al の電気めっき、電解精製、アルミニウム二次電池などの用途に不可欠な技術である。しかし、現在 Al 電析に用いられている標準的な電解液である EMIC-AlCl3 イオン液体は、非常に高価であり、広範な産業利用には適さない。本研究では、安価な新しい電解液として、アルキル鎖長の異なる第一級または第二級アルキルアミン塩酸塩（RNH3Cl および R2NH2Cl，R=メチル (Me)、エチル (Et)、n-プロピル (n-Pr)、n-ブチル (n-Bu)）と AlCl3 からなるイオン液体の Al 電析用電解液としての可能性を探索した。様々なモル比でのアルキルアミン塩酸塩と AlCl3 の混合物の相状態を調べ、単一液相を形成する条件を特定した。特に、n-PrNH3Cl-AlCl3、n-BuNH3Cl-AlCl3、および n-Bu2NH2Cl-AlCl3 イオン液体では、室温（30 ℃）で単一液相が得られた。これらのイオン液体は、30 ℃で約 10 mS cm-1 の導電率を示した。これらの電解液を用いて定電流電析を行ったところ、5～12 mA cm2 の電流密度で、90% 以上の電流効率で Al 電析が起こることが確認された。本研究により、適切なアルキル鎖長のアルキルアミン塩酸塩-AlCl3 イオン液体が、低コストで有望な Al 電析用電解液として機能することが実証された。 Takashi Kubo, Akihiro Tanaka, Takumi Ikenoue, Tetsuji Hirato, Masao Miyake Electrochimica Acta, 514, 2025, 145647.

Ionic liquid electrolytes composed of AlCl3 and primary/secondary alkylamine hydrochlorides with varying alkyl chain lengths for Al electrodeposition