ハロゲン化物ペロブスカイト材料は、高い X 線吸収能と優れた電荷キャリア輸送性を持つことから、X 線直接検出器としての応用が有望視されている。これまで、単一ピクセルのペロブスカイト X 線検出器が、高い感度や検出率などの優れたデバイス性能を示すことが実証されてきた。一方、2 次元 X 線イメージングを可能にする多画素フラットパネル検出器 (FPD) は、大面積への成膜プロセスに課題があるため、開発が進んでいない。本稿では、ペロブスカイトの大面積製膜が可能なプロセスについてまとめるとともに、直接変換型 X 線 FPD への応用に向けた課題と可能性について議論する。
Yuki Haruta, Mioko Kawakami, Yuui Nakano, Soumya Kundu, Shinji Wada, Takumi Ikenoue, Masao Miyake, Tetsuji Hirato, and Makhsud I. Saidaminov