Aluminum Barrel Plating on Steel Bolts Using Chloroaluminate Ionic Liquids

Aluminum Barrel Plating on Steel Bolts Using Chloroaluminate Ionic Liquids

イオン液体を用いた Al 電析は、耐食性めっきをはじめとする様々な潜在的用途のために広範に研究されている。Al 電気めっきを大量の小型部品に対して工業的に行う場合、バレルめっき法を利用することが、生産性の向上と製造コストの削減のために合理的である。しかし、バレルめっき法による Al 被膜の形成についての条件はほとんど知られていない。本研究では、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムクロライド (EMIC) と塩化アルミニウム (AlCl3) からなるイオン液体を用いて、鉄製ボルトに Al 被膜を形成するためのバレルめっき条件を検討した。ハルセル試験により、AlCl3/EMIC モル比が 1.2 のイオン液体は、AlCl3 モル比が高いイオン液体よりも被覆力が高いことが示された。AlCl3/EMIC モル比 1.2 のイオン液体を用いることで、バレルめっきにより、ボルトを完全に被覆する Al 膜を得ることができた。バレルの回転速度を調整することで、ボルト上のAl 被覆の均一性はさらに向上した。さらに、鉄製ボルトへの Al 電析膜の密着性を高めるための簡便な前処理方法を提案した。

Masao Miyake, Takashi Kita, Takumi Ikenoue and Tetsuji Hirato

J. Electrochem. Soc., 2022, 169 072509